フェブラリーS
今年のフェブラリーSは私にとって、とっても印象に残るレースだったので、久しぶりに競馬について語っちゃいます。
まずはせん馬になって以来、低迷が続いていたノンコノユメが悲願のG1制覇。
おめでとう。
称賛に値する勝ちっぷりでした。
厩舎の方々も、彼をなんとか勝たせたいと試行錯誤して取り組んでおられたでしょうから、ようやく努力が実を結んだ瞬間の喜びは、計り知れないものがあったのではないでしょうか。
しかし、私が語りたいのは3着に入線したインカンテーションなのです。
ここに来るまでの長い道のりは、今回の勝ち馬ノンコノユメをも凌ぐ長い道のりでございました。
本当に本当に、長かった。
厩舎の方々にとっては、もっともっと長い試行錯誤の日々だったと思います。
そして、本当は勝ちたかったのだと思う・・・。
年齢的にも、インカンテーションにとっては今年が最後のフェブラリーSへの挑戦だったと思うから。
陣営はここで勝つために、厩舎も騎手も最高の準備をして挑んだ。
パドックを見た観客の誰もが称賛する馬体は、8歳と言う年齢を感じさせない仕上がりだったことがツイッター見ていてもリアルに伝わってきました。
だからこそ結果としては、悔しさがどうしても残るのだけれど・・・。
それでも賞賛に値する3着でした。
ノンコノユメが2年間もがいたのであれば、インカンテーションは3年もの間をもがいていましたから・・・。
ここから私の回想含めて綴ります。
いつも通り長いです。笑。
2015年のフェブラリーSで半馬身差の2着に入線。この時、インカンテーション5歳。
これからのダート界を牽引する一頭になると、当時競馬歴僅か2ヶ月の私は感じました。笑。
実際のところ、長年の競馬ファンの方々から見れば、フロックでの2着としか感じなかったようで・・・フェブラリーSで2着に入ったにもかかわらず、次走のレースでも4番人気と低評価だったんですけどねぇ~。
でもね、そんな低評価をブッ飛ばす見事な勝利で、平安S(G3)を勝利したインカンテーション。
ほら、やっぱり強いじゃない!と浮かれる私。^^♪
そんな彼の何に魅かれたって、第一印象は・・・出馬表にあった彼の名前に魅かれたのです。
インカンテーション、なんだか素敵な響き。
気になって馬名の由来を調べると「呪術、呪文。父名より連想」とあるじゃないですか。
まさかの呪術・・・(゜゜;
父親から連想って、父はどんな名前なんよ?!と、調べたら・・・父の名前「シニスターミニスター」意味→邪悪な+大臣。
おぉ、悪代官ですか・・・。
でも、息子の名前は最強にかっこいいじゃない!と、そこからが応援の始まりでした。
しかーし・・・私が好きになる子は怪我をしやすいという、悲し過ぎるジンクスの流れから漏れることなく、フェブラリーSを2着、次の平安Sでも勝利、ここから流れに乗って今度こそG1制覇!と、本当はすごく良い流れに乗るはずが・・・調教中にまさかの骨折。休養に・・・。
ようやくレース復帰したのは翌2016年1月の東海S(G2)、勝利した平安Sからは実に8ヶ月後。
6歳になっていたインカンテーションのレース結果は・・・惨敗。
長い休養明けだからこの結果は致し方ないにせよ、次こそはと調整しているところでまたもや骨折判明・・・。
もう泣くしかない・・・。
大事な大事な5~6歳を丸々棒に振る形となり、2度目の復帰は10ヶ月後のみやこS(G3)でした。勝った平安Sから数えれば・・・1年8ヶ月、ほぼ2年を休養した計算。なんとか6歳だけど、あと1ヶ月で7歳という時期でようやく実戦復帰。
そんな復帰戦も・・・前回同様に惨敗し、その次のレースも惨敗・・・。
レースを出来ないまま時だけが過ぎ、ようやく復帰しても思うように走れず、インカンテーションは7歳になっていましたからね・・・それでも実戦を積むしかないんです。ホント、泣けます。
2つの惨敗を終えて向かったのが翌2月、2年ぶり2度目のG1挑戦フェブラリーSでしたが、7歳になって挑んだインカンテーションは、当然といいましょうか予想通りの惨憺たる結果。
それでも、陣営は諦めていなかったんです。
フェブラリーで惨敗した翌3月、中山で行われたマーチS(G3)ハンデ戦。
小雨の降る中で開催されたレース、7歳となったインカンテーションはどんなに不調だろうとG1の2着や重賞勝利の実績があるため斤量は最も重い57.5㎏を背負わねばなりません。誰も期待していない10番人気。
最初はね、こんなに不調なんだからハンデは見直してくれていいじゃない!って思ってました。不公平だよ、このハンデ、と。
でもね、インカンテーションは帰ってきたんです(* ´ ▽ ` *)
不人気を吹き飛ばし、強かった頃の走りが戻り、それは見事なトップハンデを背負いながらの強い勝ちかたで完璧とも言える勝利を掴んだのです!
良かった、トップハンデで。
そう思い直したのは言うまでもありません。
ハンデがあまかったら、ハンデがあまかったから勝ったって言われるかもしれないですからね。
2年ぶりの勝利を手にした陣営は、どんな気持ちだったでしょう。
たとえG3のレースでも、これまでの苦労が報われたのではないでしょうか。
そこからは、これまでの不調が嘘のように、順調に勝ち星をさらにひとつ増やし、調整も順調に進みます。
とは言うものの、骨折を2度も経験しているインカンテーションは走れるレースに限りがありますので、レース選びも慎重です。
そして、フェブラリーSの前哨戦に選ばれたのが、暮れの東京大賞典。
結果は・・・7着。(笑)
まぁね、もともと距離が長かったので、仕方ないです。気にしません。
陣営も同じ気持ちだったと思います。
しかし、7歳にしてようやく迎えた充実期でした。
そして、とうとうやって来ました。明け8歳で迎える3度目のG1。
2018年フェブラリーSです。
8歳となったインカンテーションの結果は、先にも話した通り3着。
いつもは逃げぎみに先行するインカンテーションですが、鞍上の三浦騎手がペースが速くなると読み中段やや前目でレースを進める形。
行きたがっていた若かりしころとは違い、ずいぶんと落ち着き操縦性が増したものです。^^
決してキレる脚があるわけではないですが、ハイペースのレースならば持久力が持ち味の馬に分がありますし、インカンテーションはそういうややハイペースが得意ですからね(←だと私は思ってる)。
騎手の好騎乗もあり、4着以下を突き放してのあわや2着もあり得た3着ですからね~、私は手放しで褒め称えたい。
本当に良かった。心からおめでとう。
悔しい悔しい3着だけど、それでも私はとても嬉しい。多くのファンも同じ気持ちだったと思ってる。
ノンコの悲願G1制覇も含め、心に残るフェブラリーSでした。
でもひとつだけ、三浦騎手、あんまりインカンテーションを鞭打たないでくださいね・・・。^^;