馬好きのひとりごと

主に競走馬のことを綴ります

愛猫のはなし 甲状腺機能亢進症① 病名判明~治療

こんな更新もないような辺境地ブログにお越しいただきありがとうございます。

なぜかこんな僻地でもふらりとお越しいただく方がいるようなので、同じ病気の愛猫をお持ちの飼い主さんの力になることがあればと思い(一番は私の心の整理のためが大きいですが)愛猫の病名判明から治療、そしてあっという間に訪れてしまった最期の日までを綴ります。

 

愛猫についての暗めの話が多いです。

飼い主のメソメソした気持ちをただ綴る場所が欲しかったのです。

なので、馬の記事や旅の記事が目的の方はUターン推奨です。

それでは前置き長くなったけど始めます。

 

【10月14日】

愛猫の疲れやすさ、痩せ方が気にかかり受診しました。

かかりつけの病院は少々遠く、これまでの受診では診断がつかず、愛猫にストレスをかけるだけだったこともあり、友人も利用しているという自宅から近い病院に変更しました。

今回の受診では、先生は問診をされた後に躊躇うことなく自然の流れで血液検査をされました。

それまでのかかりつけ医とは大違い。そうか、こんなに自然に血液検査ってしてもらえるのか、と軽い衝撃を受ける。

前獣医は、こちらからお願いしてようやく検査するような先生でした…。

血液検査の結果を待つ間にレントゲンと言われ、これにもびっくり。

画像診断って普通にしてもらえるのか。

私、病院選び間違ってたよ、と軽いショックを受ける。

 

まずは血液検査の結果、以前から指摘されていた肝臓の数値が変わらず高いものの、それ以外はどれも正常範囲という内容でしたが、先生は首を傾げます。

SGPT529/ALP462

基準値を5倍も超えています。

確かにものすごく高い。しかし、2年前も同じような数値で、その時の獣医は「多少高いけど、尿を出して正常を保てているからまだ大丈夫」と言っていましたので、この時点ではまだ不安はそれほどありませんでした。

 

ですが、新しい先生は「普通なら黄疸が出ているレベル。良くはないですよ」それからこれ、とエックス線検査の結果を見せられました。

「肝臓がものすごく小さいんだよね~」と、首を傾げます。

さすがに不安になってきたころで、エコーも撮りましょうと、提案されました。

脂肪肝や肝臓がんを疑われたのだと思います。

しかし、エコーでは胃の中にキャットフードが残っていたので再検査となりました。

再検査ついでに、血液も血液センターでより詳しい検査をしましょう、となりました。

 

【10月19日】

再検査です。

なんとか絶食を乗り切り、無事にエコー検査終了。

幸いレントゲンに写っていた影は腫瘍ではありませんでした。きっとキャットフードの影だったんだなぁ、と少しだけ安心しました。

あとは血液検査の結果待ちですが、仮に何かが出ても、簡単に治る病気だとばかり考えていました。

 

【10月23日】

病名判明。

甲状腺機能亢進症」いわゆるホルモンが作用する病気です。バセドウ病と言えば分かりやすいでしょうか?

病名が付き、症状を検索すると驚くほど当てはまるものばかり…。

食欲増加、痩せる、嘔吐、多飲、多尿、抜け毛の増加、落ち着きがない、突然大声で鳴くなどの情緒不安定。挙げればきりがないけど全部当てはまった…(TT)

一見すると年の割には元気、という症状のために発見が多々遅れるそうです…。

我が家の場合は、ひと月足らずで一気に1㎏も激痩せし、これまで嘔吐癖が無かった猫がやたらと嘔吐をし始めたので受診したですが、結果的にはそのときには診断がつかなかったために2年も放置したことに…。

 

すぐにセカンドオピニオンをせず放置したことを後悔するしかありませんでした。

 

検索すると、この病気を放置すると各臓器が異常なほど活発に働くため、いずれは破たんを来たし突然死という結果になることが多いとありました。

突然死だなんて…。

ちなみに、この甲状腺機能亢進症を判断する数値も恐ろしく高いものでした。

T4が24以上(正常範囲の7倍)

FT4が6以上(正常範囲の3倍)

 

そこで勧められたのが療養食。

先生も驚くほどの高数値をたたき出したこと、薬は錠剤しかなく愛猫の性格から飲ませるのは困難であること、年齢やその他の条件から手術は向かない、という事から療養食での治療という選択に。

療養食はヒルズのy/dというもの。

現在の所、療養食はこれ一種しかないそうです。 

早速注文してみる。食べるかどうかわからないので、とりあえず一袋。

ヒルズy/d(ドライフード)が届くまでは病院で購入したヒルズy/d(ウエットフード)を少しずつ与えてみることに。

 

【10月28日】

ウエットフードを与え始める。といってもおやつとして少量ずつ与える程度。

本来なら1日1缶が摂取量でしたが、けっこうなボリュームだったこともあり1缶を6分の1程度に小分けし、通常の餌プラスのおやつとして与えてみました。

お気に召したようで完食。ドライフードが来るまではこんな状況でしたが心なしか調子が良いような…?

 

【10月31日】

ドライフードが届き、試しに与えると愛猫も気にいった様子。

全量をいきなり変更はせず、通常フードと半々で与え始める。

 

このあたりから、驚くほど症状が改善する。

突発的に大きな声で鳴くことがなくなり、驚くほど穏やかになる。

ここ数年はなかなかヘソ天で寝るなんてことの無かった愛猫が、気持ちよさそうにヘソ天している姿が久しぶりに見られた。

嬉しくなって、なんでもっと早くに気づいてあげられなかったのか、という思いが募るも、穏やかな猫が見れて本当に嬉しかったな~。

あ、そうそう久しぶりに後ろ足キックもされました。

触りすぎた時に「鬱陶しいやろっ!」という感じの蹴りなのですが、猫を飼ったことのある方ならば容易に想像できる攻撃ではないでしょうか?

ホント、 久しぶりにあんなにも力のある後ろ足キックを受けました。おかげで傷だらけになったけど、それすら愛おしかったな。

振り返って考えると、餌を食べる時に見ていてあげないと鳴く、どこに行くにも「ついて来てよ」という感じで鳴くなどの甘えっぷりは、歳を取ったからかなぁ、なんて思っていましたが、やはり甲状腺のホルモンのせいでやたらと甘えん坊になっていた部分もあるのかもしれません。

とにかく「あぁそうだった。こういう穏やかな性格の猫だったよな」と思い出しました。

いろんな症状を上げましたが、それらの症状は徐々に出てきたものなので、一緒に暮らしているとやはり、歳をとった割に元気になってるな~という程度にしか捉えられないと思います。

特に、我が家の愛猫はまだ13歳と、高齢猫と言いながらもまだ若い部類ですから。

(最近の完全な家猫の寿命は20年程度というデータもありますし)

今になって振り返れば思い当たる点もたくさんあるけれど…。

それでも体重が減り、これまでなかった嘔吐癖が出た時点で気づけていたはずなのに…。

 

とにかく、そこから1週間ほどは愛猫にとっても私にとっても本当に穏やかな日々でした。

でも、そんな幸せは長く続かなかった…。

 

愛猫が昔のように穏やかな性格を取り戻した幸せな日々は1週間足らずで終わってしまったのです。

 

 

つづく。